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英語学習の一つの提案


文責:小林省吾

1.英検とTOEIC(R)Testとの相関関係


※「NCC英語綜合学院」のHPより抜粋


  上の表をご覧ください。英検の各級とTOEIC®Testとの得点での相関関係です。参考程度にしかなりませんが、上の表の得点を参考にすれば、英語の勉強や、英語の資格試験の取得に役立てることができます。

 ご存じのように、英検は、合否判定テストです。英検1次試験の合格得点最低ラインは、級ごとに異なり、準2級と2級は約60%、準1級と1級は約70%、また、2次試験の合格得点最低ラインは、準2級~1級まで60%が必要です。他方、TOEIC®Testは、5点から990点まで5点刻みに採点されます。得点結果であり、合否がありません。

 この二つのテストの特徴を生かして、英語の勉強をするのも一案です。「TOEIC®Testの得点が、700点に近くなったら、英検準1級を受験し、900点近くなったら1級を受験してみる」という様にです。

 実のところ、両方の英語検定の受験料は、決して安くありません。TOEIC®Test7,810円、英検は準2級から1級まで、7,900円、8,400円、9,800円、11,800円となります※。受験可能回数は、TOEIC®Testで年間10回、英検で年間3回です。英検の受検を何度もして、成果が表れないと考えている方は、一度、TOEIC®Testを受検されて、現在の英語力を数値で知るのも良いかもしれません。

※英検受検料金は、2022年度から改訂されました。詳細は英検ホームページまで。


2.受験に有利に働く英検とTOEIC(R)Test


学生、特に、高校生が英検を受けるメリットの筆頭として上げられるのが、大学入試における優遇措置を行っているところが多いという点です。大学入試における優遇措置には、以下の5つのパターンがあります。 

出願条件  ②出願優遇   ③学科試験免除  ④点数加算  ⑤判定優遇

 英検公式ホームページによると、2019年入試で英検による優遇措置をとった高校は236校、四年制大学が388にのぼります。

 この数字は、TOEICTOEFLなど、他の英語試験と比べても、最も多い数字となっています。したがって、大学入試を有利に進めることを考えるのであれば、英検を受けるのが望ましいということが言えるでしょう。

 海外留学においても、英検は有利に働きます。四年制大学が英検準1級以上、短期大学が英検2級以上の取得で、取得後2年間有効とお考えください。 

 では、TOEIC®Testに関してはどうでしょうか。数値の上では英検ほどではないですが、受験者人口が増え、TOEIC®Test公式ホームページによれば、現在、AO入試や推薦入試等で、四年制大学、短期大学が多数利用しています。TOEIC®Test人気と共に、今後、採用校が増えていくでしょう。大学の単位や大学院入試にも採用されているくらいですから。


3.大学入試優遇措置以外の有利点


 高校生が英検やTOEICを受けるその他の有利点としては、取得による単位認定があげられるでしょう。
 また、英検対策は、共通テスト対策に役立ちます。共通テストのレベル、特にリスニングのレベルが英検準2級~準1級レベルに似ています。センター試験と英検の問題は、共通点が多いのです。